コラム

与信調査=信用調査 その相手先が信用に値するか否か

与信というのは調査業界ではごく一般的に使われている言葉であるが、世間ではそうでもないらしい。辞書を紐解いても普通の国語辞典には見当たらない。広辞苑にはさすがにあり、「信用を供与する」となっているが、どうも一般的ではないらしい。

 与信調査=信用調査のことで、一般には信用調査として知られている。所謂、商売上の取引に於いて、その相手先が信用に値するか否か、その与信度を調べる調査である。

 与信調査=信用調査は、大きく二つに分けられ、 企業信用調査と個人信用調査がある。業界では法人企業の与信調査を企業信用調査と言い、法人成りしていない個人企業の与信調査を個人信用調査として、区分している。

 弊社も、信用調査は日常的に行っているが、どちらかと言えば人に関する調査、所謂、人事調査、雇用調査、採用調査、身上調査と呼ばれるものを得意としている。そうした事もあってか、クライアントも信用調査の依頼であっても、企業の売上げや利益よりも、寧ろ「経営者がどんな人か?、経営者の与信度を調べて欲しい」という依頼が多くある。

 「企業は人なり」 とは決して枕言葉ではない。日産のゴーン社長を例に出すまでもないが、何万人の従業員を抱える大企業でも、経営者ひとりの姿勢、考え方で生死さえ左右される。如何に人一人の力が凄いかと言うことである。従って、その事を知る多くの依頼者は、数字よりも経営者その人を見ようとする。

 ところが、最近日本では、人を調べること、所謂、「人事調査」を、人権、プライバシー問題に絡めて、してはいけない事のように言われている。何処の誰が言い出したのか知らないが、一方向からみた考え方で、恣意的に物事を決めて行くと、こう言う事になる。

 しかし、人事調査お断りを叫ぶ人でも、「個人信用調査」はダメとは言わない。おかしな話である。個人信用調査は人事調査であって、単に呼び方が違うだけ。データーバンクなど信用調査を専門とする者は、「個人信用調査」と言い、探偵社や採用調査系の者は、「人事調査」「身上調査」と言い、依頼内容によっては「会員調査」などとも呼んでいる。調査の名称は違うが、調査内容は基本的にはほぼ同じである。何故なら、個人の信用度を調べる為には、「経歴、人柄、資産、周囲評(世評、関係者評)、交友関係」などを調べる事となり、一般に言う人事調査、身上調査と何ら変わるものではない。

 以前、行政と「採用と人権」という労働部発行の冊子について話し合ったことがあった。その中でこんなやり取りがあったのを今でも鮮明に覚えている。 「身許調査(身元調査)は、差別につながるおそれがあるからしてはいけない、と書かれているが、身許調査とは何ですか?、行政が言う身許(身元)の定義を教えてください・・・」と質問した。ところが答えらしい答えが帰ってこない。そこで、「身許(身元)とは、個々人の解釈によって可也使い方が違いはしない・・?」、「出身地や親許を指して身元と言い、身許調査とは出身地や親許を調べること解釈している人もいれば、身許保証人的な意味で解釈し、人となりから行動まで、人に関するあらゆることを指していると理解している人もいる。中には、素行を調べることを身許調査と云う人もいる。時には「身許は確か・・」等と信用度に重きをおいて使う人もいる。採用調査は、経歴確認、人柄、勤怠、退職理由、交友関係などを主に調べるが、この調査を身許調査と云う人もいる」、それくらい身許という言葉は幅広く使われているが、「身許調査はいけない」とは、何処までの如何なる調査をさしているのかよく分からないところがある。

 本人に全く関係の無い、本人の意思ではどうしようもない事項、所謂、出身地や先祖の事項のみを指して身許、身許調査とするならば、身許調査の規制に異を唱えるつもりなどもうとうないし、業界としても、「部落差別調査は、しない、受けない、やらせない」運動をより以上に推進していかなければならないと考えているが、人事調査に対する規制の言葉や語句の曖昧な使い方には大いに疑問を感じている。

会長ブログのコラムより転載

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